法定刑
- 危険運転致死傷罪(自動車運転死傷処罰法2条):負傷させた場合は15年以下の拘禁刑、死亡させた場合は1年以上の有期拘禁刑。
- 有期拘禁刑の上限は原則20年です。
- 過失運転致死傷罪(同法5条):7年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金。
量刑の相場
最大の論点は、「危険運転」と認められるか、それとも「過失運転」にとどまるかです。高速度、飲酒、あおり、赤信号無視などの事情があっても、条文上の要件を満たすかで結論が分かれます。
「この速度で人を死なせて危険運転ではないのか」という違和感は、まさに構成要件の厳格さと、国民感覚の差から生まれます。
詳しい量刑帯の比較は 量刑相場ページ でも確認できます。
実際の事件例
拘禁3-6年
時速194キロ死亡事故は「危険運転」じゃない? 懲役4年6月は妥当か/福岡高裁(2026年)
判決: 懲役4年6月(一審:懲役8年、求刑:懲役12年)
拘禁15-20年懲役18年は妥当か?高速道路上での停止強要・夫婦死亡/横浜地裁(2018年初判決・差戻し後再判決)
判決: 懲役18年(求刑:懲役23年)
拘禁3-6年禁錮5年は妥当か?母子2人が死亡した高齢ドライバー事故/東京地裁(2021年)
判決: 禁錮5年(求刑:禁錮7年)
拘禁9-12年時速194キロは「危険運転」じゃないのに、なぜ125キロは認められた?懲役9年は妥当か(さいたま地裁・2025年)
判決: 懲役9年(求刑:懲役9年)
量刑を左右する要素
危険運転該当性速度・飲酒・薬物・あおり・信号無視被害者数無免許・前歴逃走・救護義務違反遺族感情
よくある質問
危険運転と過失運転は何が違う?
飲酒、制御困難な高速度、あおり、赤信号無視など、法律が定める危険な運転類型に当たるかが大きな違いです。該当すれば危険運転として重く処罰されます。
高速度でも危険運転にならないことがある?
あります。「制御困難な高速度」などの要件を満たすかが争点になり、裁判所の認定が分かれることがあります。
ひき逃げは別に重くなる?
救護義務違反など道路交通法上の罪が加わり、全体として量刑が重くなる要素になります。
ご利用にあたって
本ページは、当サイト掲載の事件と公開情報をもとに量刑の傾向を整理した参考情報です。 実際の量刑は、被害の程度・前科・示談・反省・共犯関係などの個別事情で大きく変わり、 本ページが個別事件の結果を保証するものではありません。条文は2025年6月施行の拘禁刑表記を前提にしています。